Ω`s Music Film

自称「平成の名曲ハンター」の高校生が、思うがままに音楽を布教するブログです。

ミスチルの新曲について

朝起きて、支度して、学校へ向かう途中、ネットをいつものようにエゴサしていたところ…。

「…ファ!?ミスチルがまた新曲!?早くない!?」

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皆さんどうもご無沙汰しております。自称「平成の名曲ハンター」YOHAΩです。

アルバム『miss you』の発売からまだ4か月ぐらいしか経っていませんが、早くも次の新曲が発表されました。今回は彼らの最新楽曲「記憶の旅人」の感想と、アルバム『miss you』が、どのような存在なのかを、個人意見多めでやっていきます。

★新曲「記憶の旅人」

日本では5月3日、台湾では3月14日に公開予定の日台合作映画『青春18×2 君へと続く道』の主題歌として、突如発表されました。私はこれを、冒頭でも触れたとおり、朝の登校時間に気付いて、そこから何度か聴いていました。

予告編で使用されていまして、ここで聴けます。ラスサビ付近…かな?


www.youtube.com

ファーストインプレッションは、最近のミスチルの流れを踏んでいるなと思いました。近年…とくにセルフプロデュースになってからのミスチルって、ロックな曲はちゃんとロックな曲を、バラードははっきりとバラードと言えるものを…てな感じで、音色にメリハリがついていて、1曲1曲のコンセプトが成り立っている感じがするのです。

それと、これは2020年発売の20作目のアルバム『SOUNDTRACKS』から感じるのではあるのですが、「ただのバンドサウンドでは終わらせない」という工夫のためか、はたまた昨今の音楽に乗ったためか、何気にストリングスの主張が激しかったりするのですよね。もちろん、バンドサウンドを押し出した楽曲もありますが、これまでにアルバムのプロモーションとかで使用してきた曲を振り返ってみると、ストリングスが入っている確率が高いのです。昨年発売のアルバム『miss you』も、発売前に公開された「ケモノミチ」にも「Fifty's map~おとなの地図」にも、ストリングスがガッツリ入っています。なんなら『SOUNDTRACKS』の「Documentary Film」も「others」も、その前にシングルで発売された「Birthday」も「君と重ねたモノローグ」もそうです。

私は別に「これだからダメ」とは思っていません。元々そのような曲調のモノたちを好んで聴いていたことも関係しますし、むしろ「これもまたいいな」という、新たな発見をするたびに、音楽の面白さを認識しています。ただ、私は大丈夫でも…たとえば、90年代で言うところの「everybody goes-秩序のない現代にドロップキック-」や「マシンガンをぶっ放せ」みたいな、いわゆる社会風刺系(?)のロックナンバーを求めている人は、どう思うのか、気になります。それでもミスチルを聴き続けているということは、その昔好きだった曲も最近の曲も含め、ミスチルに対する愛着があるという解釈を取っていいのでしょうか。

話を「記憶の旅人」に戻します。この曲を聴いて、個人的に思い浮かべたのは、2022年に発表された「永遠」や「生きろ」でした。その2曲のどちらに近いのかと言うと…「永遠」かな?というのも、最初に聴いたときの感覚として、私が初めて予告編の映像で「永遠」を聴いたときに似ていました。(「永遠」はネトフリで配信された、小説原作の映画『桜のような僕の恋人』の主題歌です)

音の入り方が、この曲のラスサビに似ていて、通学中に初めて聴いたときは驚いて、声を抑えるのに必死でした。「生きろ」のような力強さよりかは、本当に「永遠」のような柔らかさを感じました。

そしてストリングス主体でありながらも、微かにバンドの雰囲気は残っています。ここは「永遠」と比べると薄いかもしれませんが、アルバム『miss you』の後だからこそ、こうなったのかなと、そういう風に考えています。度合い的なもので表すと、『miss you』<「記憶の旅人」<「永遠」…みたいな感じでしょうか。

個人的には期待したいですね。ただ一つだけ気になる点とすれば……日本人よりも先に、台湾に住んでいる人たちがフルを聴ける…ってことですよね?この映画の公開日、日本よりも台湾の方が早くて、だとするとフル解禁もそこに合わせてくるのでしょうかね。これで5月リリースだったらこちらが不利になっている気がしてモヤモヤが残ります。

★私が考える、『miss you』の存在

一旦「記憶の旅人」から離れまして、ここからは私の持論展開・妄想になります。

今回の新曲解禁にあたって、私が疑問に思ったのは、「なぜ『miss you』の既存曲ではなく、新たに新曲を発表したのだろうか」ということです。最初に触れたように、アルバム『miss you』の発売から、まだ4か月ほどしか経っていません。なんならそのアルバムを引っ提げたツアーの真っ最中です。そこで私は、ミスチルにとっての『miss you』の存在について、考えてみました。

このアルバムにまつわる大体的なプロモーションは、テレビ出演等を含めてないに等しく、音楽雑誌での本人たちのインタビューも無し、ツアーはホールという小さなハコを回っていて、あまり目立っていません。似たような形で発売されたアルバム『SENSE』でさえ、発売後のテレビ出演とかはありました。しかし今回はそんなこともなく、発表された当初では、収録曲全てが完全新曲、しかもシングルカットやタイアップ曲もなかったです。

そういえばある日、SNS上でこの作品を「令和の『深海』」と表現するを見かけました。『深海』とは、1996年に発売されたミスチル通算5作目のアルバムで、発売当初は賛否両論だったそうな。実は『miss you』の評価についてもまちまちで、かなり人を選ぶ作品です。(収録曲解説のときにも語りましたが…)

この『miss you』と『深海』の共通点として、私は「ミスチルではなく、桜井さんの作品になっている」という部分が挙げられるかと思います。『深海』までの暗さや闇は感じないけれど、それでもどことなく雰囲気は似ていますよね。『深海』は、当時の桜井さんが抱えていた「人としての闇」を落とし込んだ感じで、「ありふれたLove story~男女問題はいつも面倒だ~」や「Mirror」のような曲こそあれど、深く寂しげな構成になっています。『miss you』は、収録曲解説のときにも触れたように、似たような曲調が多いです。これに耐えられるかどうかが第一関門になる…というのは解説で語った通りです。しかし、共通点はあれど、『miss you』を「令和の『深海』」と表現するのは、半分不正解のような気もします。

違いとして、『miss you』には、「人としての温かさ」が込められています。後半の曲に固まっている気がしますが、ざっと「Are you sleeping well without me?」「黄昏と積み木」「deja-vu」「おはよう」辺り?「自分と誰か」という描かれ方になっていて、そこに『深海』との違いを感じます。要は、『深海』は「孤独」、『miss you』は「誰かと共に」といった感じでまとめられます。

もしかしたらその「誰かと共に」…一人じゃないという感覚が、アルバムの特設サイトで書かれていた「Mr.Children史上、最も「優しい驚き」」に繋がってきそうです。

そして…大分語ってしまいましたが、ミスチルから見た、このアルバムの存在について、半世紀への長い道の出発点であると同時に「桜井さんが体現したいこと、奏でたい音の詰まった作品」だと思います。『半世紀へのエントランス』が終わった後、急激に、なんの前情報も無く発表されたアルバム『miss you』、発売までの情報はほとんどなく、発売後もテレビ出演、インタビューなどはなし、もしかしたら本人たちにとっても、力をすべて出し切っているわけではなさそうです。それと、これまた解説の時に言いましたが、桜井さんのソロ作品であるかのように、桜井節が炸裂しています。もしかしたら箸休め的な、ちょっと休息入れようと、そういう試みだったのかなと考察します。

まとめると、ミスチルにとって『miss you』は、一つの通過点としての捉え方をしている…です。あまり「こういうことだ!」という根拠が薄いですし、最初にも言った通り、私の持論・妄想ですので、あまり鵜呑みにしないでください。

★今後の動き予想

さて、まさかの新曲を発表したミスチル、今後の動きについて予想してきましょう。

まず、今年中に、もう1曲新曲を発表する可能性が考えられます。『miss you』の発売からまだそこまで経っていないのにも関わらず、「記憶の旅人」という完全新曲を発表した訳ですから、きっと他にも何か隠しているでしょう。ただ、私が期待したいのは、「everybody goes-秩序のない現代にドロップキック-」みたいな、ノンタイアップのロックナンバーです。無理やりタイアップを付ける必要はないと思います。ノンタイアップでもいいので、もう1曲くらいは聴きたいです。

そして新曲発表からささやかれているニューアルバムについて、これは可能性としては低いように思います。もし発売されるにしても、来年あたりでしょう。近年は、ミスチルのアルバムは2~3年に1枚のペースなので、それなのであれば、今年はアルバムリリースは無いかもです。

「記憶の旅人」を配信限定ではなく、シングルCDで発売…はまだ現実的です。……いや低いか。最近はミスチルもシングル曲を配信限定にする傾向があるので…せめてC/Wが付かなくても(本当はついてほしいけど‼)1枚1曲のみ700円とかでいいので、シングルCDの発売、本当にお願いします。

そしてツアーについて、現在進行形でやっていて、そろそろ終盤ですが、こちらについても、DVDのリリースは可能性が低いと思います。そもそも『miss you』のプロモーションが消極的だったので、それだったらDVDも出ないでしょう、という意見です。

後は、スキマスイッチ主催の野外フェス……この出演にも期待したいです。先日の発表で、2日目に緑黄色社会sumika、そしてスピッツの出演が決定し、1日目に「and more」の文字を見ました。初日は今現在、小田和正さん、JUJUさん、SUPER BEAVERマキシマム ザ ホルモンの出演が確定しています。そして残り2枠、ここにミスチルが入る可能性は、極めて高いと思います。スキマスイッチは過去にap bank fesにも参加していますので、そのつながりで、桜井さん達にも声がかかると考えた次第です。もしこれが本当だとするならば……スキマスイッチさん、配信お願いします。

★以上!

という訳で、ミスチルについて、久々にガッツリと書きました。文章量多くてすみません。

ただ、ミスチルの今年の活動は、これで終わりではないでしょう。絶対まだ何かを隠しているに違いありません。映画の公開日が近づくにつれどんどん新情報も開示してくるでしょうし、気長に待ちましょう。

今回はここまでとなります。最後までお読みいただきありがとうございました。ではではー。