Ω`s Music Film

自称「平成の名曲ハンター」の高校生が、思うがままに音楽を布教するブログです。

平成勝手に名曲列伝 番外編〜追悼 KANさん〜

本来でしたら、平成勝手に名曲列伝の其の6を公開する予定でしたが、急遽予定を変更してお届けします。

ショッキングなニュースが舞い込んできましたね。まだ61ですよ…早すぎます。

という訳で、皆さんどうもです。自称「平成の名曲ハンター」YOHAΩです。

11月12日、歌手のKANさんがお亡くなりになったという報道が、17日公開されました。

私から一言言わせていただきますと、早いです。早すぎます。最近は昭和~平成初期に名をはせていた大物アーティストの訃報が続いているのですが、それに追い打ちを掛けるかの如く、今回の訃報を受けました。昔から親の影響でその辺りの曲たちを聴いてきた身としては、非常に悲しいです。

死因は明らかになっていませんが、3月に癌(「メッケル憩室癌」という、国内でも数十例しかない珍しい癌…らしいです)を公表しており、治療に専念していたという報道は過去に見たので、恐らくそれが死因なのでは…と推測しています。

…って、音楽の話全然してないや。正直、これはサブブログで話そうか、迷いました。が、先程も話した通り、最近はアーティストの訃報が途絶えないので、こちらのメインブログで投稿しています。

そろそろ本題へ移りますね。何故今回、タイトルに「番外編」と付けてまでも平成勝手に名曲列伝として投稿しているのかと言いますと、この曲を取り上げたいからです。


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ご存知のお方も多いでしょう。彼の大ヒット曲、「愛は勝つ」です。今回はこの曲と…其の0で「自分の推しの曲は取り上げない」と散々言っていましたが、この曲も合わせて取り上げます。


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はい、スピッツの「正夢」です。この曲と「愛は勝つ」って、知っている方は知っていると思いますが、とある繋がりがあるのです。

今回は、そんな2曲の解説と、繋がりについてを綴っていけたらなと、思っております。

★楽曲紹介

まずは両曲の解説からです。

始めに「愛は勝つ」ですが、過去に取り上げた事もありますが、改めて。

元々は1990年7月25日に発売されたKANさんの5作目のアルバム『野球選手が夢だった。』の収録曲でした。ただ、FM802のヘビー・ローテーションに選ばれたことがきっかけで、同年9月1日、通算8作目のシングルとして発売されました。翌年の1991年1月1日にはカセットテープでもリリースされました。

オリコンチャートでは8週連続1位、1991年の年間チャートでは3位、ダブルミリオンも達成しています。

替え歌として「愛はチキンカツ」や「愛は勝海舟」が存在していたり(本人は気に入っているらしい)、東日本大震災新型コロナウイルスによる緊急事態宣言中など、他アーティストとのコラボでセルフカバーされていたりと、KANさんの有名曲として今もなお、愛されています。

一方、「正夢」は、「愛は勝つ」のシングル発売から14年後、2004年11月10日にリリースされた、スピッツ通算29作目のシングルです。翌年2005年1月12日リリースの11作目のアルバム『スーベニア』にも収録されました。

フジテレビ系ドラマ『めだか』の主題歌、富士フィルム企業CMイメージソングというダブルタイアップが付いています。

オリコンチャートでは最高順位4位を獲得、最近ではライブでも演奏される機会も多いですね。直近だと2017年の「SPITZ 30th ANNIVERSARY TOUR ''THIRTY 30 FIFTY 50''」や、2020年の「スピッツ コンサート 2020''猫ちぐらの夕べ''」などです。(因みにこの2つは映像化されている他、「猫ちぐらの夕べ」のバージョンはYouTubeで公開されています)

★この曲のポイント(愛は勝つ)

私が90年代の楽曲の中でも、トップ10くらいには入る曲ですが、この曲の良さは何といっても、歌詞の素直さでしょう。

ここまで結論がハッキリとしている曲も当時としては珍しくなかったと思いますが、その中でもなぜかこの曲は惹かれるモノがあるのですよ。

歌詞全編を通して、「愛」について書かれていて、普通に一つの詩であっても違和感がないです。内容的には応援歌的な立ち位置ですが、これこそラブソングと応援ソングの両立ですよ!

そこにどこかメロディアスなピアノやストリングスが入っていて…好きな理由、ここにもありそうです。(何度か話していますが、ストリングスを始めとしたバイオリンの入っている曲は、高確率で好きになるので…)聴いていてクセになるメロディ、真っ直ぐな歌詞、これらが上手く噛み合っているからこそ、今でも人気のある曲に仕上がっているのでしょうね。

また、個人的に思うもう一つのポイントとして、耳にする機会が多いというのも挙げられます。

先程も話した通り、東日本大震災やコロナ禍での緊急事態宣言など、暗く重いニュースが続くと、そこへの励ましであるかの如く、テレビでも流れるので、耳にする機会が多いのですよ。もしかしたら「曲名は分からないけど曲は聴いたことがある」という方もいるのではないでしょうか。

★この曲のポイント(正夢)

(ここから先、オタクモードになります 苦手な方は次のところへ飛ばしてください)

この曲のポイントはズバリ!ストリングス構成が神だからです!

…というのもですね。この曲が収録されているアルバム『スーベニア』…私的には『ひみつスタジオ』が発売されるまでは1番好きなアルバムでした。その理由の一つにストリングスがあって…何度目かな?ここで話すのは。元々Style-3!というポップインストユニットを推していたこともあって(今もファンではありますが)、その影響で擦弦楽器が入っている曲は高確率で好きになってしまうのですよー。『スーベニア』では「正夢」の他にも「ありふれた人生」や「会いに行くよ」などにもストリングスが入っているのですが、見事にそれぞれで構成が異なるのですよね。バラード調だったりポップだったりメロディアスだったり…ストリングスって奥が深いんだなー。

その事以外でもアルバム『スーベニア』は非常に神がかっていて、ストリングスの入った落ち着いたナンバーもあれば、一般的に認知されているであろうポップサウンドがあったり、かと思えば「甘ったっれクリーチャー」や「みそか」の様なハードロックナンバーもあり、その音色は多種多様です。またこのアルバム個人的に思い入れが深くて…。というのも、私が一番最初に聴いたオリジナルアルバムなのですよね。母が元々持っていて、それで一通り聴いたのですが…まー私の好みにガッチリハマってこれがまた良いんですよ!今では『ひみつスタジオ』に続いて2番目に好きなアルバムですガチで万人受けの構成しているので聴いてくださいいや聴いて衝撃えぐ………

 

 

(大変乱れました しばらくお待ちください)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

取り乱しました。すみません…こうなってしまうので推し関連の話題は取り上げたくなかったのですよ。

それで…ストリングスの話…でしたよね?この曲の場合、浮遊感に浸れるのですよね。何と言うか…フワッとした感じですかね。

浮遊感といいますと、この曲って全編を通して、夢の中の世界が舞台だと思っているのですよね。歌詞中の「どうか正夢 君と会えたら」は「いつかこの夢が現実になればいいのに」というようなニュアンスがあると考察します。

また、正夢という言葉には「夢に見たとおりのことが現実となる夢(広辞苑)」という意味があって、対義語として「逆夢」という言葉もあります。どこぞとなく曲の構成も「愛は勝つ」に似ていて…そろそろ次行きます。

★「愛は勝つ」と「正夢」

さて、最初に「この2曲にはとある繋がりがある」と言いましたが、この歌詞をご覧ください。

愛は必ず 最後に勝つだろう

「正夢」の2番の歌詞の一節です。そしてこちら。

必ず最後に愛は勝つ

愛は勝つ」の歌詞の一節です。見比べていただくと分かるのですが、内容が同じなのですよね。断定か予測かで違うだけであって、言っていることは同じなのですよね。

というのも、これ有名な話かもしれませんが、「正夢」の制作秘話として、この部分の歌詞のエピソードがあります。

調べると、どうやら草野さん、「愛は勝つ」を強く推していたみたいで、この部分の歌詞も、先ほど挙げた部分から影響を受けているみたいです。似たようなスピッツの曲に、今年リリースされた最新シングル「美しい鰭」のC/Wナンバー「アケホノ」もありますね(こちらはフラワーカンパニーズの「深夜高速」という楽曲から影響を受けているみたいです)。なので、シングル盤のSpecial thanksにはKANさんのお名前もあります。また、実際にKANさんに直接連絡を取ったみたいで、熱を感じます。

因みに、草野さんとKANさんは同じ高校出身で、先輩後輩の仲で、それとは関係なしに、一緒に呑みに行く事もあったみたいです。(ただ、ここは出典元が分からないので、もしわかる方がいらっしゃいましたら教えてください)

★まとめ

という訳で、初めて2曲取り上げてみました。このように、番外編では、普段の回の寄り道的な形で、不定期で更新していこうと思っています。こちらは一つの曲の解説…ではなく、平成という一つの時代に限らず、他の時代の曲も取り上げていけたらいいなと思います。

今回はKANさんの追悼といった形で急遽作成しましたが、もしかしたらまたこのような形で作成するかもしれません。これからは、単独の歌詞解説を本編で、2曲以上を取り上げる際には番外編としてやっていこうという方針です。

曲の話をすると…もうほとんど語りつくしてしまいました。ので、ここでちょっと語らせてください。

KANさん、早すぎます。あまりにも早すぎる旅立ちです。ずっと闘病していたことは耳にしております。またステージでピアノとギャグを交えながら、特徴的な歌声で名曲たちを奏るKANさんを待っていました。ただ、これまで大変でしたよね。自分との戦いの中でも、最後には音楽へ還る…KANさん、あなたが創り上げた名曲たちを、これからも語り継いで見せます。「この様な、今の時代では珍しかもしれない、良い曲が沢山あったんだよ」という事実を…私自身もまだ高校生で、昔の曲にまつわる知識もまだ未熟な者ではございますが、いつまでも一つの時代のページとして、語り継いでいきます。もしあちらの世界でお会いする機会がございましたら、ぜひ……いや、今からでも言えますね。

数多くの名曲をこの世に送り届けてくださいまして、ありがとうございました。

R.I.P. KAN(1962/09/24-2023/11/12)

★以上!

今回はここまでとなります。そして、またテスト明けまで2週間ほど休みます。次回は平成勝手に名曲列伝の其の6になるでしょう。予告については前回の通りです。

まとまるまで時間がかかってしまいましたが、あまりにも急だったので、予定を変更しました。次の更新は12月8日を予定しております。ここまで濃くはないかと思いますが、楽しみに待っていてください。

それでは、またお会いしましょう!ではではー。