Ω`s Music Film

自称「平成の名曲ハンター」の高校生が、思うがままに音楽を布教するブログです。

平成勝手に名曲列伝 其の5~私の原点にして頂点~

みなさんこんにちは。自称「平成の名曲ハンター」YOHAΩです。今回も平成勝手に名曲列伝、やっていきましょう!

この企画では、私の独断と偏見で平成の世に生まれた名曲たちを解説していきます。この企画を通じて、少しでも興味を持ってださると嬉しいです。

第5回目となる、ある意味節目的な今回、取り上げる曲はこちらです!


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樋口了一さんの「1/6の夢旅人2002」です。

★楽曲紹介

(以下、解説部分を含め、Wikipediaを参照)

と言っても、この曲は過去に何度か取り上げていますが、改めまして。

2003年3月5日に発売された、通算9作目のシングルです。

北海道発のローカルバライティー番組「水曜どうでしょう」のEDテーマ…もうテーマソングと言ってもいいくらい定着していますよね。

そして、この曲には様々なエピソードや様々なバージョンがあります。…ここら辺は本編で語りますね。

オリコンチャートでは最高31位を記録していて、樋口さんの中では「手紙~親愛なる子供たちへ~」に続いて…いや、同等の知名度があります。どうでしょうファン、改め藩士には「手紙~」よりもこちらの方がピンとくるかもしれません。実際、私は「樋口了一さんと言えば?」という問いにはこの曲を答えます。

★この曲のポイント

この曲のポイント…実を言うと、あまり無いのですよね。しいて言うなら、この曲…「1/6の夢旅人」の長い歴史と多くのバージョンがあるという事ですね。

という訳で、ここではこの曲の歴史を解説していきます。

(水曜どうでしょう』のネタバレを含みます)

まず、時は遡って今から26年前の1997年、鈴井貴之さんがメインパーソナリティーを務めていたエフエム北海道(Air-G')の番組『GO・I・S』にて、樋口さんがゲストで呼ばれたところから始まります。本当は1995年から樋口さんとAir-G'の関係はあったみたいなのですが、今回は省略します。

実はこの回、水曜どうでしょうの偽企画「鈴井への密着取材」と題して、大泉洋さん率いるどうでしょう藩(カメラマンの嬉野Dは監督の仕事があって不在、代わりに杉山Dが同行)もスタジオに居たらしく、番組途中では「樋口さんのご自宅に勝手に…」みたいな形で話が移り、番組終了の翌日、神奈川県川崎市高津区の当時の樋口さんのご自宅にどうでしょう藩が訪問、その後車移動で、樋口さんがレコーディングを行っていたスタジオ、東芝EMIまでも見学…そこで大泉さんは初のレコーディング体験として、樋口さんの楽曲の一つ、「Anniversary song」を歌いました。ここまでは、水曜どうでしょう本編で語られていますね。本編ではその後、「サイコロの旅3~自律神経完全破壊~・前編」に続いていきます。

その年の8月、同番組内の企画「ヨーロッパ21ヵ国完全走破の旅」のロケで、鈴井さんが1週間近く『GO・I・S』を離れる必要が生じて、代役として樋口さんが抜擢されました。同番組内で、鈴井さんが国際電話を通じて樋口さんと通話する場面がありましたが、鈴井さんの声があまりにも疲れていたため(鈴井さんは「珍道中繰り広げまくりで…(笑)」と笑い話にしていたけど)「翌日の放送までに曲を作る」と樋口さんが提案、そこで応援歌として出来上がったのが、「1/6の夢旅人」…通称TVバージョンです。

1998年2月4日にHTBで放送された「サイコロ4~日本列島完全制覇~第3夜」の番組内、信濃大町駅からレンタカーで伊勢神宮へ一晩かけて移動している途中、この「1/6の夢旅人」がテレビで初めて流れます。翌年には再放送版である『水曜どうでしょうリターンズ(以下、リターンズと称します)』でEDとして使用されます。

しかし、起用前の1998年、とある問題が発生してしまいます。

このTVバージョンのメロディを、V6のシングル「Be Yourself!」のC/Wナンバーである20th Centuryの「always」に提供してしまいます。…そう、これで権利問題が発生してしまいます。提供したことにより、樋口さん以外にも、V6の所属事務所であるジャニーズ事務所(現・SMILE-UP.)とレコード会社、エイベックス音楽出版子会社が著作権を有することになってしまいます。するとどうなるのか、TVバージョンをテレビなどで使用する際、樋口さん以外への、新たな許可が必要になってしまう等の問題が発生してしいます。その為、『リターンズ』では引き続き使用されたものの、『水曜どうでしょう』本編では扱われなくなってしまいました。その為、権利問題が解消されるまではBGMの差し替えなどで対応していたみたいです。

そのまま時は流れて2002年、番組のDVD制作に着手することとなり、藤村Dが新たな楽曲作成を樋口さんに依頼します。なお、『水曜どうでしょう』はレギュラー放送最後となる企画「原付ベトナム縦断1800キロ」の放送が始まっていました。そこで、歌詞はほとんどそのままに、メロディを新たに1から作り直された完全新曲が出来上がり、同年9月25日放送の「水曜どうでしょう ラスト・ラン1時間スペシャル」のEDにて、フルコーラスで放映されます。それが今回取り上げている「1/6の夢旅人2002」です。

つまり、この曲の歌詞って、一度作られていた詞をそのまま使っているのですよね。実際にTVバージョンと聴き比べてみると、ほとんど同じ歌詞、同じ作曲者であるにも関わらず、全く別の曲に仕上がっています。

その後、権利問題を解消して、2005年にTVバージョンのメロディを元にアレンジされた「1/6の夢旅人2005」や、ラテン系のアレンジを施し、大泉さんによる合いの手(?)の入った「1/6の夢旅人2002~saicorne ver./featuring 大泉洋~」、更には樋口さんが飼っていたインコの声が入った「インコバージョン」、ベスト盤『ベストコレクション~あの頃の僕がいるなら~』に収録されたセルフカバー版「1/6の夢旅人2002(New Recording)」…ざっとこんな感じですかね。様々なバージョンが存在します。それらにもエピソードはあるのですが、本筋と逸れるので省略します。

★まとめ

様々な困難を乗り越え、今もなお『水曜どうでしょう』内で使用されている楽曲…何か一種の歴史書になってしまいました。

ちなみにこの曲の発売日は、奇しくもSMAPのシングル「世界に一つだけの花」と被ってしまったのですよね。その為、発売当初は最高162位という結果になっていました。最終的には最高31位ですが、これ、発売時期がズレていたら、もっと売り上げを伸ばせた気がしますね。

数多くのアーティストがカバーしていて、中でも有名なのが、打首拷問同好会のアルバム『やんごとなき世界』に収録されたカバーバージョンが…今だと1番有名なのでしょうか。これです↓


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ロック調にアレンジされていて、これまた原曲とは大きくかけ離れていますね。これを聴いてから原曲を聴きに行ったファンの皆さんはどんな反応をしたのでしょうか。

★次回予告

今回はここまでとなります。…私が昔の曲を聴き込むようになった原点と言っても過言でないこの曲、つい調子に乗ってしまいました。ただ、この曲を語る上で欠かせないのがこの曲が出来るまでの経緯なので、そこを中心に語りました。

と、本編とは関係ない話で一つ、いよいよ明日に迫ってきました、私の初スピッツライブ。そこで、またブログでレポート…という名の感想を投稿しようと思っているのですが、確実にネタバレを含むので、ツアーが終わってからにします。夏ごろのツアーの延期で、2月まで続くツアーとなってしまいましたが、その日までもブログの内容で触れる際は、ツアーのネタバレを一切含まない事にします。

また、定期テストが近づいていることもあるので、来週更新したら、また2週間ほど休止します。これについては、また来週詳しくお話しします。

という訳で、次回の平成勝手に名曲列伝は?

2000年代に流行った不良マンガ原作のドラマと言えば何だ!そのドラマシリーズの主題歌を取り上げます。次回もお楽しみに~!